木・草・花<3> ―六首―
いづこより舞ひ来しものや花びらは 風の信(たよ)りのごと庭にあり
円錐の先より唇にふふむものを 切りて食うべとやこの苺はも
幾とせをあはれ耐え来し犬フグリ 星の涙とふ名もありながら
髪の上に薔薇の葉をのせて歩きしは 花持てゆきし先で知りたり
香を嗅ぐと花に寄るとき目を閉じて 人それぞれのやさしき顔に
濃き色を花芯に抱くもほどければ ただ一いろの白薔薇なりき
日々の歌<9> ―七首―
日々の歌<8> ―五首―
日々の歌<7> ―七首―