01 料理と良妻賢母
「料理をする」というと、よく「いつでもお嫁にいけるわね〜。」と言われます。最近では「いつでもお嫁にいけるのにね・・・。」と微妙なニュアンスに変わりつつありますが(笑)。
以前は編集者として今は料理家として、私は「料理」を仕事にしています。確かに料理は大好きです。誰かに食べてもらっておいしいと言ってもらえるのは私の力の源。でも私にとって「料理」は仕事であり趣味。別に「良妻賢母」になるために料理をしているのではないし、尽くすタイプの女性でもありません。
でも「料理」というものには、温かくてやさしいママキャラが付きまとっています。確かに、私もこの仕事をする前は「料理研究家」について「おっとりやさしい人たち」だと思い込んでいました。ところがどっこい!あれは営業用の顔。実際は料理を操る女社長のようなタイプの人が多いのです。そうでないとやっていけないんだろうなぁ〜と仕事をしてみて納得です。
しかし、学生時代からぼんやりと「将来はお家(もちろん結婚していると仮定)でお菓子教室とかしちゃおうかなぁ〜」なんていう妄想を抱いていた私にとって、バリバリ働く強い料理研究家の姿はある意味ショックでした。ところが、気がつくとそんな料理研究家を目指している私。ますます「良妻賢母」から遠のいていっている今日この頃です。
今月のレシピ
Potage parisien パリ風ポタージュ
パリ風ポタージュという名のついたスープです。
野菜を蒸し煮にして甘みを出すのがおいしさのポイント。素朴でやさしい味わいです。ポワローはポロねぎ、リーキ、西洋ねぎとも呼ばれるねぎの一種。辛みがなく甘味があっていろんな料理に使われています。ポワローが手に入らないときは白ねぎを使っても。今回は生クリームを加えていますが、ミルク味にしないときは同量のチキンスープに置き換えてください。
◇ 材料(3〜4人分)
玉ねぎ 1/2個
ポワロー(白い部分)1本
じゃがいも 2個
チキンスープ 650cc
生クリーム(牛乳でもいい)100cc
バター20g 塩、こしょう 適量
◇作り方
1. 玉ねぎ、ポワロー、じゃがいもを薄切りにする。
2. 鍋にバターを入れて熱し、玉ねぎ、ポワローを入れて炒め、
弱火にしてフタをする。
3. しばらくしてフタに蒸気がついていて、野菜がしんなりしてきたら、
じゃがいもを加えて混ぜ、チキンスープを加える。
4. 30分ほど煮たら、生クリームを加えて塩、こしょうで味をととのえる。
※生クリームを加えたら煮立てないこと。 |