第19回　未来の自分になって今を見る

後悔の多い人生というわけではないですが、
過去の自分の写真を見たり、日記や手帳を読み返したりしてみると、
「もう１度あの頃に戻れたら…」と、
あれこれ思いを巡らせることはよくあります。

たった10年前程度であってもこんな感じですから、
子供時代にまでさかのぼって考えれば、
後悔めいたやり残し体験は、果てしなく思い浮かびます。

特に、学生時代に限って言えば、
もっとちゃんと勉強して学校行事にも熱を入れて参加すれば良かった！
という思いは強いです。
十分に学ばせてもらえる環境にありながら、
勉強にしても学校行事にしても、
そんなに一生懸命にやった記憶はありません。

今の自分から過去の自分を見ると、
その頃にしかできない貴重なこと、
その頃にこそやっておきたいこと、
その頃にはまだ失わずにあった貴重なものが、
はっきりわかります。

でも、今の自分から今の自分を見ても、
今この瞬間の貴重さは、なんとなくしかわからないのです。

でも、未来の自分から今の自分を見ることができたなら、
今しかできない貴重なこと、
今こそやっておきたいこと、
今はまだ失わずにある貴重なものが、
はっきりわかるのでしょう。

未来の自分はどうなっているのでしょう。
今のところ私は引っ越す予定はありませんが、
たとえば10年後は、この場所にはもう住んでいないかもしれないし、
家族、友人、知人の誰かはいなくなっているかもしれないし、
私自身だってこの世にはもう存在していないかもしれないわけです。

そんなふうに考えると、今あるこのあたりまえの日常や、
いてあたりまえと思える人が、
今しか味わうことのできない期間限定の日常であり、
いつなくなってもおかしくない現実であることに、
改めて気づきます。

いずみえむ『シンプル開運ライフ』
→http://www3.ocn.ne.jp/~izumi-m/