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003 「狛犬研究会でアゼン!とした出来事」

私は、落語家の三遊亭円丈さんが会長の日本参道狛犬研究会という会に入っている。もともと私は、江戸の史跡巡りが大好き。それでカルチャーセンターでも史跡巡りの講師をしたりしてるのだが、史跡巡りをしてると神社仏閣に行くことがとても多い。そこでいつも目にする狛犬にいろんな種類があることに興味を持ち、狛犬研究会に入会したのだ。

そもそも狛犬とは、神社の社前に左右に置かれてる一対の動物。犬のようだけど、姿が日本の犬と違うことから、外国の犬という意味で『高麗犬』と呼ばれやがて表記は『狛犬』になったといわれている。はじめは神社の守護獣として置かれるようになったらしい。他説あるけど、起源はエジプトのスフィンクスともいわれている。狛犬は、口を開いてるほうが獅子(ライオン)で口を閉じて頭に角があるほうが狛犬だ。しかし混同されて、神社にある一対が一般的に狛犬と呼ばれるようになったらしい。


うさぎちゃんの狛犬もどき

狛犬研究会では、2ヶ月に1度集まって、自分が面白いと思う狛犬の写真を撮ってきてみんなの前で発表する。会員が撮ってきた狛犬の写真を見ただけで「あ、○○神社の狛犬だ。石工は○○だよね!」と言い当ててしまう人が大勢いるというすごいマニアックな集まりなのである。私は、狛犬の研究よりどちらかというと、そういう会員のマニアックさを眺めては楽しんでいる。

先日も、池袋で行われる2ヶ月に1度の例会に参加した。会はいつものようにマニアックな内容ですすめられた。会の終盤に、ある会員が「中国の本で、日本では手に入らない狛犬の本が手に入ったのですが2冊あるので、もし欲しい方がいらしたら1冊どうぞ」と発言した。司会の人が「欲しい方」というと何人か手をあげた。私も手を上げた。「では、ジャンケンで決めましょう」ということになりジャンケンをしたら、なんと一発で私がジャンケンに勝ってしまった。

拍手の中、本が手渡され司会の人に「おめでとうございます!喜びの一言をどうぞ」と言われていた、まさにその喜びの瞬間に、本の提供者の会員は私に言った。

「1800円ね。」

えーーーーー!!くれるんじゃなかったの?と、私は心の中で叫んだ。
「お金払うんじゃ、いりません!」とも言えずに(言いたかったけど、そういう雰囲気でなかった)しぶしぶ1800円を支払った。売るつもりだったら始めからそう言ってよ。大阪生まれの悲しいサガで、タダって言葉に弱くてついつい手を上げたが、お金を出してまで欲しい本じゃなかったのだ。

一瞬今度から、私もこの手で自分の本を人に売りつけようかと思ったが、友達を無くしそうなので絶対こんなことはしないでおこうと思った。

068
『豊橋ハリストス正教会』

067
『大好き!着物』

066
『仏像に変身した私』

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