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027 珍スポット、貝がら公園
名古屋に行ったので、珍スポットに訪れたくて、こないだは知多半島の南端にある “貝がら公園”に行ってきた。名古屋周辺はほんと珍スポットが豊富だ。
目的地の“貝がら公園”は私有地で手作り。知人の名古屋在住のライターの大竹氏が以前訪れた事があり、
「行く前に電話して いったほうがいいよ」
とアドバイスもらった。
それで、前日に電話して
「そちらの場所、行けばわかりますか?」と聞いたら
「口があるから聞けばわかる」
というお答え。うわさどおりの頑固なお方な予感。
名鉄の終点の内海駅に着き、現地の観光協会の人に行き方聞きに行くと
「あそこ行くの? 山登るから暑いよ。
あそこの公園は私有地なんで、おじいさんに挨拶してね。
私も小学生のころは遠足で行ったけど」
と含みのあるお言葉。
公園のあるバス停「豊浜」までのバスは、めったにこない(次は約2時間後だった)。
しかたないのでタクシーで行く事にした。現地は山(丘?)の上なので、ふもとでタクシーを降りて、そこからは山道を登らなくては行けない。
細い山道を登り、途中の廃墟と化した児童公園をぬけ、10分くらいしてやっと貝がら公園に到着。
ここはいたるところ貝殻だらけ。鳥居もすべて公園内のありとあらゆるものに貝がびっしりと貼り付けられている。
すごい!
貝がら鳥居
貝がら灯籠
貝がら大砲
貝塚
石碑があり、昭和41年に完成したと書かれている。
神社の横の小屋で、所有者の山本さんは寝転がっていた。
挨拶をすると、公園内を軽く案内してくれたが 、噂通り「親は大事にしなくてはいけない」などいろいろ説教もされた。 でも
「暑かったやろ。冷えてないけど」
と親切に栄養ドリンクをくれた。
ここは、今回お話をきかせてくれた山本良吉さんのお父さんの故山本祐一さんがある夜に、光る貝殻が天から落ちて、2匹の白蛇がそれを受けるという不思議な夢をみた。
当時彼が住んでいた場所は、白蛇を奉ってある山だった。
「これはここに神社を作れというおつげに 違いない!」
と思いここに神社と公園を作ったという。
漁師である山本さん親子は、貝殻を集め続けセメントで造った建造物の表面に貝殻を貼り付けて神社を作り、周囲の人にもっと来てもらおうと公園を造りあげていった。
お父さんが亡くなったあと山本良吉さんはたった一人で、毎朝ここの山に登り管理してるそうだ。
去年、脳卒中で倒れたが後遺症が残らずに治ったのも、この神社のご利益があったからだそうだ。
「ここは、息子さんが継がれるんですか?」
と聞くと
「そんなことはない。息子は立派な仕事をしてるので継げとはいえん!」
と軽くおこられた。
「じゃ、わしはやることがるから、あとは自分で見て」
と山本さんは去ったので、私は公園を散策した。
公園の中でひときわ目立つ貝殻に覆い尽くされた展望台に昇るとますます景色がよく、海が見渡せた。でもこの展望台、セメントがところどころはげ中の鉄骨が見えてて怖かったけど。
展望台
展望台からの景色
帰りに挨拶しようと、山本さんを捜すと神社横の小屋で寝ていた。(やることって、昼寝?)
山をおりて食堂で食べた食事は、海辺だけあってお魚がおいしかった。
今度は7月にここ豊浜で行われる張りぼての鯛神輿を担ぎながら街中を練り歩くという「鯛祭りも」もちょっと見にきたいなと思った(遠いけど)。
山本さんとわたし
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