001『猫プレ』
ウチには1歳になる白黒猫がいる。
性別はメス。名前はミー。
かつて私は猫ぎらいだった。
俗にいう犬派・猫派でいえば犬派である。
しかし縁あってミーが家族の一員になったことで
コロッと猫派・猫好きに。
今や”猫のいない人生”なんて
”クリープを入れないコ・・” いや
”枝豆のないビール”と同じである。
外出先から戻りドアを開けた瞬間
「にゃぁぁ===!!!」
と嬉しそうにとんでくる。
追いかけっこをすれば
立ち上がって私のふくらはぎを前足でパチパチ叩く。
わざとドアの裏に隠れて哀しそうな声を出す。
頼んでもいないのに私の服の毛づくろいまでしてくれる。
夜中に一人で仕事をしていると
必ず脇でじっとまるくなっている。。。
私に懐かなかったら意識はもう少し違ったかもしれないが
どうやら気に入ってくれてる様である。
人の嗜好なんてそんなものなのだろう。
相手が自分に好意を持つか持たないかで
微妙に距離が変わったりする。
明日1頭のラクダが両手いっぱいの花束をかかえて
ウチの玄関ドアをノックしたら
きっと何かしらの好意は抱くだろう.......... ?!
で、ここ最近の悩みがひとつ。
それは、母に猫と暮らす楽しさを
まったく理解してもらえないという事である。
実家で暮らす私の母は昔から大の猫ぎらい。
私は幾度となく彼女にミーの事を話してきた。
ほうほうとしばらく聞いているフリはするものの最後は
「ふぅん、、でもしょせん猫でしょ。」
と名前を呼ぶ気配もなく終了。
チラつかせた写真もほとんど観ず。
弟など
「どうして猫なんか飼うんだっ!」
と怒り出す始末。
まるで、同棲している婚約者を理解してもらえない気分である。
(あぁそんな昔もあったか....? 遠い眼 ー_ー)
私にはミーをペットではなく
家族として認知してもらいたい気持ちもあるのだ。
「猫がいる限り、もうあんたの家には寄らない」
とまで言う母。
よせばいいのに、帰省の度に猫プレゼンしている私。
このお盆も例に漏れず努力の甲斐なくあえなく撃沈ーーー。
やはり実体験を伴わないと無理なのだろうか。
彼女もかつて『犬嫌い』のはずが犬を飼って『犬好き』になった
という経験を持つというのに。
どこかに魔法の言葉は転がってないだろうか。。
猫好き動物好き先輩諸氏は
こんな時どのように対応しておられるのだろう。
とりあえず頭を冷やして出直すとしよう。
・・・不毛ビールでした。
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