2009年7月30日
「桜姫」
Bunkamuraシアターコクーン

久しぶりに歌舞伎。
今年の１月に歌舞伎座に行って以来なので、半年ぶり。

仕事休んで、青春18切符で静岡から駆けつけてくれたSさんと渋谷で待ち合わせ。
ハチ公前で会ったSさんも私も日傘を片手に、
いつもより少しきれいめなワンピースを着ていて笑ってしまった。
だって９年くらい前、アルバイトの帰りに歌舞伎座（幕見）で観劇していた時は、
ジーパンとかボロッボロな格好だった私たちが今、ちゃんとした格好している。
「あの頃はさ、空気が読めてなかったよね。」「まぁ、幕見だったし」
なんて笑いながら、
真夏の渋谷の町を抜けて「桜姫」に会いにコクーン歌舞伎へ。

６月、現代版「桜姫」では大竹しのぶさんが演じた「桜姫」を
歌舞伎版では七之助さんが「桜姫」を演じられました。
登場した瞬間、あまりの美しさに「ため息」。あぁぁ。

「桜姫」が登場するシーンの演出が、
座ったままの「おひなさま」が台ごと動き出したような、
可愛らしさと他の登場人物の掛け合いのおもしろさでクスクスと笑いながら、
すっと歌舞伎の世界へ引き込まれていく。
波瀾万丈な「桜姫」のお話は、
強姦・殺し・妊娠・出産・生まれ変わり・ストーカー・売り・怪談・敵討ちと、
お昼のドラマにも負けないくらい、ドロドロ不幸がてんこもりで、
「ありえない〜！」と言いながらも目が離せなくて観てしまう感じ。
昔の人も、こういうワイドショー的な話が好きだったんだなと思うと面白いし、
みんなもっと気楽に歌舞伎を観ればいいのにと単純に思う。

また、この日は千穐楽でカーテンコールの拍手がずっと鳴り止みませんでした。
桜吹雪の中、演出の串田さんと歌舞伎役者さんと
応援に駆けつけた現代版のスタッフ、
役者さんがみんなで楽器を持って演奏している姿は、
まるで桜色の夢の世界の住人みたい。
この日来れなかった、現代版「桜姫」の役者さんからメッセージが届いたり、
歌舞伎役者さんもひとりひとりご挨拶。もう感謝大会で「ありがとう」の洪水。
気持ちが客席まで流れてきて、ちょっとほろりときてしまう。
現代版から歌舞伎版まで2ヶ月続いた公演だったことと、
稽古時間が4日しか取れなかった歌舞伎版「桜姫」。
みなさん思うところが大きかったようです。
気がつけば終演時間を30分も超えて、会場を出る頃には5時を過ぎていました。
千穐楽は観る方も、やっぱり特別な思いがあります。
今回のコクーン歌舞伎も見逃さなくてよかった〜！

歌舞伎が終わったら、すぐに帰る予定だったけど
急に時間が出来て、ちょっとお茶、そして歌舞伎話。
それでも興奮が冷めなくて、このまま帰りたくなくなってしまって、
「ご飯食べよう！」と突然誘い、きっとSさん好きそうなお店だから！と言って、
自信満々、渋谷から表参道まで歩いて連れて行ったお店に、
19時ちょうどに到着。
歩いてお腹も空いたし晩ご飯にいい時間だと思ってドアを開けたら、
店員さんが一言「閉店です」って……あぁ無情。
入店すら出来なかった。ごめんよ、Sさん。
多少、外見は変わっても中身は９年前と変わらずツメが甘い成長のない女です。
自分にガッカリです。

その後、Sさんが連れて行ってくれた原宿の中華はとてもおいしかった。

負け惜しみだけど、渋谷から表参道まで昔のようにダラダラと歩きながら
私が小さな悩みをうじうじと話して、「いいんじゃない〜？」みたいな、
あっけらかんとしたSさんの答えをもらっているうちに、
昔みたいに心も体も軽くなる、とても楽しい時間だった。
そういえば、９年前は夜中に泣きながら電話した事もあったなぁ。
忙しさに負けて、ついひとりで行動してしまいがちだけど、
ダメな部分も笑って受け入れてくれる、友人との時間も大切と改めて感じた一日。
だから歩いたことは無駄じゃない。最近、運動不足だし…
Sさんに感謝！
コクーン歌舞伎に感謝！
そして食べ物屋の19時閉店、反対！！

それでは、また気まぐれな日に。

追伸・前号で欲しい！！と叫んでおりました、「放浪隼純情双六」。
なんとイギリスから私の元に来てくれました！もぅ感謝・感激です。

カンゲキ日記に書くと願いが叶うのかなぁ…欲出して書いとこ。
スピッツのライブチケットが欲しい！！！！
野田地図のチケットも！
そしてお仕事も！（笑）

「表参道会」初の展覧会に参加します。

ひらめきとときめきの「AtoZ」展
10/30（金）〜11/4（水）
11：00〜19：00（最終日17：00まで）
場所／HBギャラリー
http://www.hbc.ne.jp/hbg/

26人のグループ展です。
もしお近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
どうぞよろしくお願いします。