「グットナイト・スリープタイト」
作・演出　三谷幸喜
PARCO劇場

舞台の上にコンパクトでかわいらしい回転する丸い舞台があり、
そこにベットが二つ、サイドテーブルが一つ、
シンプルなセットは掛け布団カバーとベットの距離が変われば、
そこは新婚旅行先のホテル、
同棲時代、仲がよかった頃、
少し冷静になった頃、
冷めきってしまった頃…に早変わり！

回転舞台のお隣りに4人の楽器演奏者がいて、
二人の動きに合わせて様々な効果音や音楽を奏でています。
なんとも可愛らしい舞台！

始めのシーンが現在で、
中井喜一さんと戸田恵子さん演じる夫婦は離婚に合意し、
妻が荷物の分別しているところから物語がはじまります。

事務的にテキパキと作業する妻が、
まだ未練がありそうな夫に荷物を手渡します。
その中の本に挟んであったチケットの半券から、
二人は懐かしい新婚旅行の話しで盛り上がります。

でも30年くらい前の話なので、
二人は少しづつ記憶違いをしていて、
一緒に観たはずのファイヤーダンスについて軽く口論に…。

そこで時間が新婚旅行先の南の島のホテルに巻き戻り、
私たち観客は真実を知り、ほほえましい時間を過ごします。

大事件は起こらないけど、
夫婦の時間を行ったりきたりするうちに、
初めは笑っていた新婚時代の幼い愛が、急に切なくなってきて、
涙がこぼれ落ちました。

離婚する夫婦の物語だけど、
恋愛を通りすぎた深い絆とか優しさがあって
夫婦っていいなぁと感じました。

でも、ご結婚されている方は、
また感想が違うかなと思います。
とくに男性の方は…、
感想を聞いてみたいです。