人が国をつくろうとするとき、かならず異分子が生まれ出ます。
人間の歴史は、治める人々と、主義を違える民が織りあげたタペストリーのような気がしています。
一枚の歴史絵巻の織目には、いくつもの「被征服民」という「文様」がかくされています。
いままで彷徨った旅先で見聞きした、歴史の影に追いやられた人々の異聞伝承。
それらから、「まつろわぬ人々」という横糸をほぐし出し、
あらたなタペストリーを織り出してみたいと思っています。
エグザイル。
直訳すると「亡命・流浪・流刑・国外追放」です。
その言葉に、勝手ながら「辺境に追いやられながらも、立つ意志を持つ人々」という意味を与えてみました。
様々な史実に沈殿したエグザイルな人々。
私の心の中に滴り落ちてやまないエグザイルエッセンス。
これは、そんなエッセンスをもとに創りあげた異境世界イメージボード集です。
2009年謹賀新年
-前回までのあらすじ-
強国ドラムリンに占領されたイクシオン公国。
その辺境を旅する楽徒ルクス。
ルクスはとある港で僧兵クナイと出会う。
泊まった宿で遭遇した、
列強ドラムリン軍機甲長ドルメンと宿の女パミーラとの対峙。
それが示唆した、御用学者アガザノの存在。
時同じくして、崖の上に庵を結ぶ、
高僧と弟子のダイクは、新たな時の流れを暗示する。
新しい流れのほとばしりか、辺境の地にて、
イクシオン民兵がドラムリン軍を襲撃した。
◆ギャラリーサイト
http://www.termnet.co.jp/furuyama/
◆創作雑記ブログ
http://trumpet-tugboat.seesaa.net/
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