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<第三席:“お手軽”投扇興のススメ -枕篇->

 前回の『お手軽式銘定表』はご覧いただけましたか?
 まだの方はぜひご覧いただき、なんとなく覚えてくださいね。
 私の投扇興仲間からも様々な寸評が寄せられています。今後多少の改訂もあり得ますのでよろしくお願いします。

 さて、今回と次回は扇子以外のお道具の“図工教室”となります。簡単ですからぜひチャレンジしてください。

■ダンボールでお手軽「枕」を作りましょう!

通常、枕(的を乗せる台)は、桐で作られています。これは、扇子が要側から枕に強くぶつかった時など、できるだけ扇子が傷んだり、要が緩んだりしないようにとの理由から、木材の中でも比較的柔らかい桐の板が使われています。
 そこで今回は、身近にあって、適度に柔らかく作りやすい素材という事で、ダンボールで枕を作ってみる事にしました。
※私がこれまで作ったものや所有している枕の写真はこちら→→→でご覧頂けます。参考にしてください。

【1.寸法】
 私が普段遊んでいる形式の枕のサイズは、天板が縦横9センチ、高さが18センチですので、そのサイズでダンボールを切り出しましょう。 側面4面のほかに、のりしろ部分も残しておきます。

 枕本体の高さは、枕の下に一回り大きい“台座”(2枚重ね)を貼り付けるので、全体の高さ(18センチ)からその分を差し引いた数値にします。今回使用したダンボールの厚さは約3ミリだったので、その2枚分の6ミリを引いて、17.4センチとなりました。
 天板は別に切り出して、後から乗っけても良いですが、今回は元々ダンボールについていた折り目を利用して、一体式にしてみました。

【2.本体の組み立て】
 本体に定規などを使って折り目を付けてから折り曲げ、形を整えたら、木工ボンドなどでのりしろを接着します。
 天板は、側面の上端にボンドを付けて貼付けます。ダンボールの厚みがあるので、“のりしろ”が無くても大丈夫です。


【3.台座部分】
 台座のダンボール2枚を貼り合わせ、何か適当な“おもり”になるものを接着します。
 今回は使い終わった乾電池(単2)を入れてみました。
※枕の重さには厳密な決まりはありませんが、通常は100〜150グラム程度です。
今回の“乾電池入り”枕は約140グラムになりました。


【4.組み立て】
 本来の枕は台座に本体が乗っているだけなんですが、今回は枕本体と台座を接着します。

 これで完成です。
 実は私自身もダンボール枕は今回初めて作ったのですが、これが予想以上に“いいカンジ”にできました。
 そうなると、“工作好き”としては更に欲がでてくるわけで…。(笑)

 パソコンで適当なデザインをしてシール紙にプリントし、側面と天板に貼ってみました。

 今回の構図は季節と方角を表す色を背景に、その季節にあわせた植物の紋、さらにその植物の名が使われている源氏香の紋を組み合わせてみました。
 良いカンジです!ちょっと遠目にはとてもダンボール製には見えなくなりました。(笑)
 皆さんも様々な図案を考えてみてください。

■牛乳パック枕

もっと簡単に作れそうなのが牛乳パック(1リットル)です。
 適当な高さに切って、台座を付けるだけでそれらしくなります(笑)。
 そのままでは天板がでこぼこなので、ボール紙などの厚紙を一枚貼りましょう。

 ただし、この手のパックは1辺が約7センチしかないので、本来の枕と比較するとかなり細身になってしまいますね。

 それでも“お手軽投扇興”には十分使えそうです。

 これ以外にも、お菓子の箱や茶筒など、同じくらいの大きさのものは色々ありますから、適当なもので作ってみてください。お酒などが入っている箱もなかなか良さそうですね。

では次回は蝶(的)を“工作”します。

<第三席>
“お手軽”投扇興のススメ
-枕篇-

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“お手軽”投扇興のススメ

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