茶柱横町 茶柱横町入口へ
 
 
プロフィールを見る
前を見る 次を見る

50 昔話 <6>

自分の昔話をする人間にはなりたくないと、10代や20代の時は思っていたものだ。
しかし、考えてみるまでもなく、現実に生きて来た時間の事を喋るなら、それはいつだって昔話なのだ。

<遊び場 その2>

K木医院の隣の
O君の家には
たくさんの漫画本とカラーテレビがあった

黙々と漫画本を読む時間は
瞬く間に過ぎ
夕方の帰宅の時間は
あっという間に訪れる
「さよなら」という言葉には
「本当はもっと読んでいたいんだけど」
という思いがいつも隠されていた

土曜日はテレビの日で
『アウター・リミッツ』
『原潜シービュー号』などを
これまた黙々と観た
終わると漫画タイム
あー なんという素晴らしい時間であったことか


松屋町筋の玩具問屋のS君の家では
いろいろなカードゲームやら
野球盤などをして遊ぶのだが
ある日それは突然僕らの目の前に現れた
つまり『人生ゲーム』のファーストバージョンだ
いやー遊んだ遊んだ
『人生ゲーム』をするための人生のような時間を
どれだけ過ごしたか
ルーレットを回す音が今でも聞こえる


タクシー会社を営むD君の家では
もっぱら『野球盤』と
『潜水艦ゲーム』で遊んだ
この二つも『人生ゲーム』並にやり狂ったなあーホント


N木モータースのN木君とは
今思うと不思議な遊びをしたなあ
当時流行っていたミニカーを持ち寄って
ぶつけ合う遊び
細かいところは忘れてしまったが
ひっくり返るとマケのようなルールが
あったんだと思う
傷だらけになったマイミニカーを持ち寄って遊ぶ
この遊びもなんだか相当ハマっていた記憶があるなあ


芸術家の家のI 君の家には
すごいりっぱなアトリエがあって
そこには制作されたブロンズ像などがあった
床の板をはずすと粘土がたくさん入っていて
それを使って粘土細工というか粘土遊びを
これも黙々としたなあ
I 君との思い出で言えば
プラモデルを作りあって見せ合いっこをしたなあ
圧倒的にI 君の方が精巧に作っていたけど

こうして書くと
なんだか遊んでばかりの毎日のようだが
そうです その通り
学校が終わるとひたすら遊んだ日々でした

さて次の遊び場所は?

<じゅんぺい>


Website→ http://sowzow.com/

53
昔話<8>
<遊び場 その4>

52
昔話<7>
<遊び場 その3>

51
昔話<6>
<遊び場 その2>

バックナンバーINDEX
前を見る 次を見る
| 著作権について | このページのトップへ | 茶柱横町入口へ |