46 昔話 <1>
自分の昔話をする人間にはなりたくないと、10代や20代の時は思っていたものだ。
しかし、考えてみるまでもなく、現実に生きて来た時間の事を喋るなら、それはいつだって昔話なのだ。
<6年間>
昭和44年。僕が12歳まで生きた町。
大阪市南区(現中央区)瓦屋町三丁目。
家は親父の勤める三菱自動車の
三階建ての社員寮の1階。
向かいが扇雀飴の工場。
左隣が上記の会社。
右隣が同級生の女子が住む、墓守の家。
家の前の道を出て、左に直進すれば、そこは高津宮の高津神社。
右に直進して周防町通を越えると東西に長く延びる空堀商店街。
南北に走る谷町筋から松屋町筋に向けて下って行く大阪の町。
谷町筋にほど近く、
海野弘氏の著作にも取り上げられた昭和の名建築
金甌(きんおう)小学校があり、
そこに1学年1クラス(6学年でたったの6クラス)、
僕の場合は24人の同級生とともに
6年間をすごした。
この6年間を
しばらくは書いて行く事にする。
<じゅんぺい>
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