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ワタクシがここで書き連ねる「東京俺好」。「トウキョウオレスキー」と、発音しますが、東京の中のワタクシの
「好き」な所、それは店であったり場所であったりするのですが、そんな好きな場所を「適当」にご紹介する、という文章です。 基本が「適当」なので詳しい場所とか書きません。気になったら皆さんも「適当」に散策して、出向いたりしていただければいいかな、と思っているのです。東京に生まれて50年少々、曾爺の代から江戸東京と永く住んできたこの街の「俺の」スキなところを勝手適当に書き連ねる「東京俺好」(トウキョウオレスキー)。よろしければ皆さまもテキトーに楽しんでいただければ、と思います。


その13 
厩橋の異世界というか何というか


 さて、東京下町には、時として道歩くヒトの度肝を抜くというか、気の弱い人ならおしっこ漏らしてはだしで逃げだすというか、もうイキなり何だかワカラン物が時々あったりするものです。
 以前ご紹介したニイミの巨大コックさん然り。
 押上にある600メートル以上のタワーも、あの異物感というか、ゴチャッとしててチマチマした街並みにドカンとそびえ立つその姿は、遠くからみるとまるで映画の書割りのようにウソ臭い感じがするものですがさて暫し。

 その押上の天空樹からほど近い隅田川には、近代的な橋がいくつか架かっています。それぞれの橋には情緒豊かな名前がついていて、言問とか白髭なんて、イイ感じですねえ。両国とか蔵前というのも、江戸っぽいイメージで、もちろん江戸時代からの伝統があるわけで、永代、清州、勝鬨と言うのもカッコいい。

  そんな隅田川(旧い江戸っ子は大川などと呼び、川沿いを「大川端」と言うのも粋な感じがします)に架かる橋の中でも、ちょっと地味というか、そんな橋あったんだっけ?というような、目立たない橋があります。

  台東区蔵前と墨田区本所を結ぶ「厩橋」です。
 橋のたもとに行くと「うまやはし」と書かれたプレートとともに、馬のステンドグラスのの照明があって、夜になると趣深いのですが、どうも全般に地味で、川の曲がりにあるので距離も短い。

  そんな厩橋のすぐ脇に、橋や街の景観を全く無視した、超異物感溢れる、しかも安普請な感じの白塗りの建物が目に入ります。
 多くの人は「何だこりゃ?」と思うだろうし、実際外から見たのではコレが何だか解るヒトは殆どいません。時々通りかかるガイコクジンの観光客やオノボリさんが覗き込んで、その正体がわかるのですが、この異様な男女の横顔を現した壁のある建物、コイツは公衆トイレなのです。しかも交番と一体化しているという、全国でも珍しい建物。交番がメインかトイレがメインかは解りませんが、目立つこと十分。男女の入り口も何となく解ってそれなりに機能的なのが「(笑)←カッコわらい、と読んでね」

  もうなんでしょうねコレ。風景に全く溶け込んでない押しの強さでは、23区の中でもかなりの上位に来るトイレだと思うのですが、交番のおまわりさんの心中やいかに。
 ともあれ、こんな物件がそれなりに地元の人たちに愛されて、いつも綺麗に整備されているというのが、ほほ笑ましいというか、とってもオレスキーなのであります。

例によって超テキトーな説明
地下鉄大江戸線「蔵前」駅、厩橋方向出口でてすぐ。
厩橋の台東区側のたもとにあるのですぐ解る。このトイレを背にした状態で振り返ると、厩橋の向こうに押上にあるアノ巨大天空樹がヨク見えます。隠れた見物スポット。夜は綺麗。

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懐中雑誌「ぱなし」のWebサイト。通販でも買えます
http://panassy.p1.bindsite.jp/

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まつばらあつし
matsubara atsushi
1960年 東京都葛飾区生まれ
お絵描き屋さん&文字書きやさん、時々ガッコの先生
映画TV技術協会会員・ナショナルジオグラフィック協会会員
TSUTAYA会員
http://atts60.blogspot.com/



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PEACE & LOVE Together
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