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 ワタクシがここで書き連ねる「東京俺好」。これは「トウキョウオレスキー」と発音しますが、東京の中のワタクシの「好き」な場所、それは店であったり場所であったりするのですが、そんな好きな場所を「適当」にご紹介する、というのがこの連載。まあ、キホンが「適当」なので詳しい場所とかメニューとかは特に書きません。もし気になったら皆さんも「適当」に出かけて行って楽しんでいただければいいかな、と思っているのです。東京に生まれはや半世紀ほど。祖爺の代から江戸東京と永く住んできたこの街の「俺の」スキなところを勝手適当に書き連ねる「東京俺好」(トウキョウオレスキー)。よろしければ皆さまもテキトーに楽しんでいただければ、と思います。


その9 かっぱ橋の巨人


 東京下町には、同業が集まる「街」というのがいくつかあります。問屋が集まる神田岩本町界隈や、靴屋が集まる浅草花川戸、古本屋なら神田神保町とか、電気絡みなら秋葉原。アメ横や御徒町界隈も同業の専門店が軒を連ねる、まあ、城下町の名残という感じなんでしょうが、その中でもかなり大きな規模を持つのが「かっぱ橋道具街」。

  上野と浅草の間、田原町や稲荷町という旧い地下鉄道の駅に程近い場所に位置する、調理器具や食器など飲食関連の道具がなんでも揃う、と言われる大きな商店街であります。

 このかっぱ橋道具街の最も南側、菊屋橋交差点。ここにはじめてきた人は誰でもビックリ、北はロシアから南はニュージーランドまで、幾多のの観光客が思わずニホンジンのようにカメラを構えてしまうのが、かっぱ橋名物ともいえる「ニイミの巨大コックさん」なのです。

   いや、何がすごいってそのデカさ。近年お台場でガンダムの等身大モデルが登場し話題を集めましたが、ニイミのコックさんはもっとデカい(たぶん)。少なくともコック帽かぶっている分はデカいはず。しかも遙か昔からココにいる。

  最初はそのデタラメなスケール感にクラクラするというか、あきらかに縮尺間違ってるだろう的な感じで、イキナリ街中にいるんだもん。かなりびっくり。とはいえ、不思議なことに違和感はあまり感じないのが、ニイミのコックさんの凄いところ。何時の間にかすっかり街の中に溶け込んで、もうソコにいるのが当たり前という印象になっているのです。

 近所の小学生たちのウワサでは「ビルの中には本体が隠れてて、地球の危機の時に起動してホーチョーで敵をやっつけるらしい」とか、「夜中に眼が光り、ドロボーを見つけたら巨大フライパンで退治する」とか、まあ、いろんなウワサがあるようですが、実際のところはわかりません。が、確かによくみると「眼」は光りそうな気がします。ビルのカタチも角が取れててなんかアヤしい。かなりアヤしい。あの中にはもしかしたら本当に、コックさんの本体が隠されており、いざとなったらフライパン片手にみんなのために戦うのではないかと、密かな期待を抱いたりしちゃうわけですね。戦うコックさん。ハイテクメカですね。
 
 調べてみるとこの巨大コックさんの登場は1982年。もっと前からいたような気がするんですが、それでももう30年は、あそこで世の中を見張っている。いつ観てもキレイだからとても大事にされているんでしょうね。そんなところがとてもオレスキーなわけです。

  例によって適当な説明。
 地下鉄銀座線の「田原町」駅か「稲荷町」駅からあるいて5分くらい。かっぱ橋道具街の入り口、ニイミで殆どの人は解るはず。というか、デカイから遠くから見えるのでノープロブレム、なのであります。

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懐中雑誌「ぱなし」のWebサイト。通販でも買えます
http://panassy.p1.bindsite.jp/

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まつばらあつし
matsubara atsushi
1960年 東京都葛飾区生まれ
お絵描き屋さん&文字書きやさん、時々ガッコの先生
映画TV技術協会会員・ナショナルジオグラフィック協会会員
TSUTAYA会員
http://atts60.blogspot.com/



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