その14
かた雪ボンボン

今年はなかなか暖かくなりませんでしたが、
大分春らしくなってきましたね。
さて、響きもかわいらしいこの言葉、
みなさんはご存知でしょうか？

私は神奈川で生まれ育ちましたが、父は東北の山形出身。
子供の頃は休みの度（冬は雪が深いのでそれ以外）に
よく帰ったものでした。
山の上の本当に田舎なので、春休みもまだ沢山雪が残っていて、
弟とそり遊びをするのが楽しみでした。
この時期は昼間溶けた雪が、夜間に冷えてまた凍り、固くなります。
表面を踏みしめても足がズボっと入らず歩ける雪
とでもいうのでしょうか、
このような状態を「かた雪ボンボン」と呼んでいました。


そり遊びは柔らかく沈み込むような雪では滑りずらく、
まさにかた雪ボンボンはもってこいという訳です。
よく晴れた日の朝、祖母に
「今日はかた雪ボンボンだから滑ってこい（滑ってきなさい）」
と言われて嬉しかったのを覚えています。
雪は解けては凍り…を繰り返し、
少しずつ東北の春は訪れるのでしょう。
祖父母が亡くなってからは、田舎へ帰る事も少なくなり、
もう何年も帰っていません。
それでも春先になるとこの言葉を思い出し、
まだ雪は残っているだろうかと田舎に想いを馳せます。

今回、本当にこの言葉があるのかと辞書で調べたところ、
方言で「固雪（硬雪・堅雪）」とありました。
意味は私が思っていたのと、ほとんど同じでした。

雪の多い地方は、雪にまつわる言葉が多いと聞きます。
ボンボン、は祖母がつけたのでしょうか・・

東北の春はもう少し先かもしれませんが、
我が家の春をご紹介します。



先月咲いた水栽培のクロッカス。
この後次々と開いて
3つも咲いてくれました。




毎年咲いてくれている大好きなアネモネ。
紫が一番先に咲きました。
左は先日買ったブルーデージー。




最初は3球だったムスカリ。
今年はこんなに増えて
今までで一番豪華です。

2012.4.8

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