その3
水栽培の三姉妹

今、私の部屋には三姉妹がいます。
右から、ヒヤシンスの長女、次女、
クロッカスの3女です（笑。

晴れた日には、気持ち良さそうに
仲良くひなたぼっこしています。
人それぞれ個性があるように、
植物も同じ時期にセットして同じように育てても、
やはり性格というか個性があるものだなあと思います。

長女と次女（ピンクとブルー）は窓辺に移した時、
ほとんど見た目は変わりませんでしたが、
ピンクはこちらが驚く程どんどん咲いて、
また下から新しい蕾が伸びてきて、
そちらももう咲きそうなのです。

一方次女のブルーはというと、なかなかの慎重派。
蕾も膨らんでブルーの花びらが少しのぞいているのですが
この状態でずっとほころびません。

そして、三女のクロッカス。
去年の黄色い子は葉ばかり伸びて結局咲かず、
まるで手に負えないやんちゃ坊主みたいでした。
今年はどうかなと心配していたら、
お利口さんでちゃんと蕾をつけてくれました。

ヒヤシンスの水栽培を初めてしたのは幼稚園の頃。
あの頃は時間がとても長くて、
早く咲いてくれないかなあと思っても
根が少しずつ伸びるばかり・・。
変化が遅くて、一体いつ咲くのか気が遠くなりそうでした。
今はただ、その成長の早さに驚かされるばかりです。
植物の成長の速度が変わった訳ではないのに、
この時間の感覚の差はなんなのでしょう。
それはきっと、大人になったという事なのでしょうね。

育てた花は各自持ち帰ったのですが、
今でも教室中が桃色でいっぱいになって、
良い香りで満たされた日のこと、
こんなにかわいいものを手にした喜びで、
有頂天だった自分のことを思い出します。
（その頃はピンクが世の中で一番かわいい色だと思い込んでいました）

それでは、三姉妹のおしゃべりでおしまいです。



「私は長女よ。艶やかなビビッドピンクなの。」





「マイペースなおっとり次女よ。人よりなんでも時間がかかるの。」





「は〜い、三女よ。ちょうど原稿を送る前に咲いたので
ママに写真を撮ってもらったの（笑」

2011.2.8

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