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エグザイル

人が国をつくろうとするとき、かならず異分子が生まれ出ます。
人間の歴史は、治める人々と、主義を違える民が織りあげたタペストリーのような気がしています。
一枚の歴史絵巻の織目には、いくつもの「被征服民」という「文様」がかくされています。
いままで彷徨った旅先で見聞きした、歴史の影に追いやられた人々の異聞伝承。
それらから、「まつろわぬ人々」という横糸をほぐし出し、
あらたなタペストリーを織り出してみたいと思っています。
エグザイル。
直訳すると「亡命・流浪・流刑・国外追放」です。
その言葉に、勝手ながら「辺境に追いやられながらも、立つ意志を持つ人々」という意味を与えてみました。
様々な史実に沈殿したエグザイルな人々。
私の心の中に滴り落ちてやまないエグザイルエッセンス。
これは、そんなエッセンスをもとに創りあげた異境世界イメージボード集です。


Board-5

■場所/赤の崖ー崖上にて。
■花謳う月、満月まで二日・朝


■登場人物#5
僧侶 弟子の小僧

和尚は落ち着き、見切ったような表情。
庵を結び、世間から離れた暮らしをしているが、
かつては名うての僧兵だったようだ。
赤い崖の下の村から庵に通っている小僧。
自分の意志ではなく、両親の信仰心から通わされている。
「なにかが起こるということですか?」
問いかけるダイク。
「いや、すべてはすでに起こっているのじゃよ。目に見えないだけでな」
答える和尚。

「??…う〜ん、ぼくにはなんのことかわからないな。
カンジ和尚のおっしゃることは、いつもさっぱりです」
「トレハリナの香木が、これほど薫りをだすなんぞ、
いままでになかったことじゃて。
大きな時が、今、目の前に現れようとしている。
お前の年ごろは、まだ大地と時の匂いを感じることができるはずじゃ。
ようく全身で、現れるすべてを見渡しなさい。」
「は…い」

カット、赤の崖の下、竜騎兵を駆るドルメン騎甲長に移る。

ドルメン、香の薫にきづいたのか、竜をとめ、視線が何かをさがす。


Board-6

■場所/廃虚。
■花謳う月、満月まで二日・夕刻間近。

破壊された民家。
茅葺きとはずれた窓枠の円形から、イクシオンのそれとわかる。
遠くに煙。戦場の空気。遠くに響くような雷鳴。
垂れ込めた雲にさえぎられ、光がない。
最前線が近い。

発動機の出す大きな音が近づいてくる。
廃虚の村にさしかかる、竜騎兵に先導されたドラムリンの兵員輸送車。
竜騎兵は青い外套。ドルメン騎甲長の部隊とは別の隊だ。
カメラ、ゆっくり進む竜騎兵を追う。
竜のディテールがわかる。

ごろごろと進む、いもむしのような輸送車。
輸送車のハッチから身を乗り出しているドラムリン軍の兵卒。
廃虚の物陰越し、通り過ぎる輸送車を見る「目」…。


■兵員輸送車デザインスケッチードラムリン兵員輸送車「デジーモ」

車輪はさまざまなタイプ。
よく見ると、「…GESTONE」の文字のゴムがパッチされていたりと、
徹底した再利用がなされている。
車体は半鉄製、半木製。
こちらも修復のあとがすさまじく、原形を多分にとどめていない。
馬車と装甲車のあいのこ。
車載員数十二名+運転士二名。俗称「シデムシ」


◆ギャラリーサイト
http://www.termnet.co.jp/furuyama/
◆創作雑記ブログ
http://trumpet-tugboat.seesaa.net/

Board-7
■場所/廃虚
■花謳う月、
満月まで二日・夕刻間近

Board-5
+
Board-6

Board-4
■場所/赤の崖
■花謳う月、満月まで二日・朝

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