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あきら「茶柱句会 第三部 第26回茶柱ツイッタ−句会」

─俳句なう─
「第26回茶柱ツイッタ−句会参加作一覧」

(着信順 投句のまま)
一人三句まで(1ツイ−ト3句以内)
10月22日〜10月29日締切り分
兼題 朝寒 秋深し 秋惜しむ
あるいは自由題(当季 秋)


朝寒や古りしユニクロとり重ぬ

秋麗見知らぬ子らの笑みに会ふ

秋惜しむ京 阪 神とJR
(以上三句  大阪市 あきら)


鳩時計闇に数えて秋深し

鳴きざまの見事なものや残る虫

ビ−ドロの風吹き鳴りて秋深し
(以上三句  世田谷区 ごろべえ)


犬小屋に竜胆供え秋惜しむ

柿の葉は枯れて手強き赤さかな
(以上二句  横浜市 十巣改メ兎巣)


黄昏の下がり眉の案山子かな

朝市に色なき風や旬の幸

足跡も風紋となる秋惜しむ
(以上三句  鈴鹿市 天白)


より強く天を突くなり朝寒し

末枯れの色の野辺に立ちては秋惜しむ

三門の太い柱や秋惜しむ
(以上三句  加古郡 はつを)(代ツ)

字句補足説明
順番に
朝寒 秋麗(あきうらら)秋惜しむ 虫 柿 案山子(かかし)
色なき風(秋風の傍題)が秋の季語


<同人欄>

「紅葉」 あきら(代表同人)vol.14


澪標立ちゐたりけり秋の果

法然の寺の紅葉に染まりけり

大山崎 聴竹居
紅葉かつ散る巨樹の下モダニズム

河内にもヌーヴォ−旨し葡萄園

秋風やリセットされぬ砂時計

石垣の稜の曲線秋の風

字句補足説明
順番に
秋の果て 紅葉(もみぢ)紅葉かつ散る 葡萄園 秋風が秋の季語


「野々宮」 はつを(同人)vol.12

野々宮の別れ想ふや嵯峨野路

野々宮に小鳥ゐるらし小柴垣

黒木の鳥居くぐる源氏や式部の実

斎宮群行ゆくや渡月橋

桂川禊の姫の指白き

字句補足説明
まず<野々宮>
京都 嵯峨野にある皇室所縁の野宮神社
源氏物語「賢木の巻」や謡曲「野宮」でも知られる
天皇の代理で伊勢神宮にお仕えする斎宮(皇女 女王の中から選ばれる)が
伊勢へ行かれる前に身を清められたところ
黒木鳥居と小柴垣に囲まれた聖地
毎年 秋に斎宮行列(時代祭りのような往時の衣装をつけて)がある
京都の秋の風物詩(今年は10月16日)YouTubeに映像あり
<斎宮の群行ゆくや渡月橋>は<さいぐうのぐんかうゆくや/>と読む
<桂川禊の姫の指白き>は<かつらがわのみそぎのひめの>と読む
秋の季語<野々宮の別れ>とその傍題<斎宮群行><桂川禊>及び
<式部の実>紫色の艶やかな実が美しい 紫式部に見立てられ 紫式部や
実むらさきとも称せられる
<小鳥ゐる>についての作者の見解
秋の季語<小鳥来る>をふまえた上
小鳥を斎宮に見立てているので あえて「ゐる」とした


「初炭」 天白(同人)vol.1

初炭の湯を沸かしけり秋気澄む

水の秋亭主の所作の一つかな

初炭の御釜を下ろす朝寒し

天窓に雲が流るる鵙の声

秋深む三千院の門開く

初紅葉謂れの分からぬ天狗かな

字句補足説明
順番に
秋気澄む 水の秋 朝寒し 鵙の声 秋深む 初紅葉が秋の季語
「初炭」は季語ではないが 「初○○」はその時期初めてすることに用いる
ここでは夏炉から秋になって初めて炭を熾したということ


<講評>
茶柱句会主宰 あきら(茶柱ツイッタ−句会代表同人)
今回の参加者は5名(217名)参加句数14句(341句)( )の数字は累計
鈴鹿市の天白さんが堂々の同人デビュ−
横浜市の十巣さんは掲載30句超で同人推挙
十巣(とす)さんはこれを機に俳号を兎巣(とす)と改められた
現在三人の男性同人に加え 二人の女性同人を迎えることになった
世田谷区のごろべえさんは 久々のご参加
秋の感慨を三句しっくりと詠まれた
引き続きのご参加を期待しています
同人のはつをさん<より強く天を突くなり朝寒し>
古希の気の漲り
<三門の太い柱や秋深む>
恬淡として一層の句境の深まりを感じさせられる
同人欄の「野々宮」も味わい深い じっくりと味わって下さい
新同人の天白さん<朝市に色なき風や旬の幸>
<足跡も風紋となる秋惜しむ>がいい
同人欄にも<水の秋亭主の所作の一つかな><秋深む三千院の門開く>など
天白さんの息づかいが感じられる秀句が並ぶ
<朝市の句>下五に具体的な物や人物が描けたら もっとリアリティがでる
<説明ではなく物に語らせる即物具象の手法>これからの課題
それにしても今年最もよく勉強された実りが顕著だった


─俳句なう─
「第27回茶柱ツイッタ−句会」<新春初句会>のお知らせ
11月8日〜12月11日締切り 2012年1月1日掲載予定
新春詠 一人三句まで(1ツイ−ト3句以内)

本年は横町の都合で11月8日今回が最終掲載
次回は <新春詠>であれば結構ですので兼題は特に提示しません
新春の季語の確認は<季語と歳時記の会>暮 新年でお願いします
同人の同人欄への投句も新春詠とします
欠詠中の方もこの機会に奮ってご参加下さい



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