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17 きっといつか
きっといつか
あなたの記憶の中で私は消え
きっといつか
私の記憶の中で今日は消える
消しゴムを持った時間が
ゆっくりと今日という日を消していく
ときめきを消して・・・
ため息を消して・・・
耳元に残るあなたの優しい声を消して・・・
一つ一つ
今が消えていく
どこからか金木犀の香りがする
ふと足を止めたいつかのこの季節
金木犀の木の下で
あなたの微笑みが見えてくるような気がして
私、逃げるように今日を走っていく
遠く、遠く、
あなたの香りがしないどこかの街へ
遠く、遠く
あなたの温もりを忘れられるどこかの時へ
きっといつか
私、あなたを・・・
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