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「未熟とは「未(いま)だ熟さぬものの、やがて確かに熟するもの」のことをいう。いつまでも熟することのないものは「不熟」といい、結局は、熟することなくいのち果てるもののことだ。つまり「未熟」と「不熟」は対極(正反対)に位置するものである。というわけで「未熟なる若い衆」とは「有望な可能性に充ちた若者」の意味である。

第25回 「それにしても……」メモランダム

●それにしても――
「茶柱横丁」オープンから、もう10年だそうで。早いですねぇ。
谷口さんの小マメなフォローがあっての「歴史」です。
心から「謝謝」です。

●それにしても――
前回の「茶柱横丁」でも書かせてもらったように、日本図書設計家協会会誌88号・89号「本宇宙20『物書き業道中控/仕事と人と本と書斎と』」では、小生がずっとどっぷりつかってきた業界(テレビ・ラジオ&芸能・CM広告業界)では、それは多様な人々との交流がありました。
この会誌では「お会いできてよかった」という方々のことを書きました。

●それにしても――
ホンネを言えば、小生のエッセイ「物書き道中」でご紹介したような「忘れ得ぬ人々」ばかりが存在したわけではありません。(当然!)
勤務先(広告主・テレビ局・広告代理店など)の名刺と職務上の肩書きで、フンゾリ返っていた卑しく品性を欠落させたヤカラも大勢いました。

●それにしても――
その手の者たちは、うすっぺらで、ハレンチで、とてもまともにはつきあえないキャラでしたが、さいわい(運がいい!)、そうした人種とは深く関わることなく過ごしました。

●それにしても――
ハナもちならない人種はどのギョーカイにも巣食っているわけですから、ま、小生の場合、「文句なしに恵まれていた」と言えるんでしょうね。

●それにしても――
そのあべこべ現象といえるような、「ゴーマン」や「不遜」や「勘違い野郎」とは大違いの、「なるほどねぇ!」という生き方をしていた方には、何人か出会っています。
前出の図書設計の会誌でも書いたCM業界の同輩稲見一良氏(プロダクションの制作プロデューサー)のように、「肝臓ガンで余命6ヶ月」を宣告されてから、猛然と小説執筆に挑戦。「手術3回」のベッドの上で苦吟しながら書いた『ダック・コール』で第4回山本周五郎賞受賞。結果、延命10年――計8冊(プラスエッセイ集)の作品を遺して逝った。そんな果敢な「人生の美学」を遺した「男の中の男」もいました。

●それにしても――
この業界、「いまの仕事はとりあえず……いずれきっと作家になる」と宣言していた者も多い。(いま、どこで何をしていらっしゃるのか?)

●それにしても――
小生が好むと好まざるとに関わらず接してきた業界には、やたら「不平不満」ばっかりの者が多い。同時にたちまちエラソーに、そっくり返るヤツがとにかく多い。
その原因は、少々、有名になり、思いもかけないカネを貯め込んだ――というアサハカなことなのです。

●それにしても――
近頃のニッポン国には、「金満クサレ族」が増殖しましたねぇ。

いや、現在の政治や社会の中枢にいる者たちのほとんどが「金満クサレ族」です……なんて、そりゃ、言い過ぎですか? 失礼!

●それにしても――
まず、「殺戮と破壊」以外の何ものでもない「戦争」をしたがるヤカラの跳りょう。
さらに、オリンピックとおのれの私利私欲をひた隠しにしてうろつく者どもの……そのことを書くのさえ苦痛です。

●それにしても――
でも、でも、小生の親しい同業者の中には「根性」を腐らせていない好もしい人たちがいます。
まず、総合プロデューサーの東本三郎氏。このヒトは、「侠気(おとこぎ)」ある貴重な人物!
そして、元は広告デザイナーで、現在は自称鍛冶屋。鉄材の造形作家である小谷中清氏。この男とは、もう50年ものつきあいです!
そして、ツブよりのお仕事をしている優秀なアートディレクター浅葉克己氏。
彼らが協力してやったモノがすばらしいので紹介します。






この『祈りの塔』の除幕式と樹木葬墓地に桜を植樹するために、倍賞千恵子さん(映画「男はつらいよ」シリーズの〔さくら〕役)が参加して下さったそうです。












※東本三郎氏の許可を得て、PRパンフレットから、記事写真を転載しました。



おヒマの折には小生のHP
「社会&芸能つれづれ愚差」
http://www.mochi-well.com/
をご覧ください。

第25回
「それにしても……」
メモランダム

第24回
いまどき、手放しで
ヨロコベルことなどある?

第23回
作家・錯覚・三角・四角

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