脳の片隅に置き忘れた思考のかけら。日常、ふと感じた疑問や発見。そんな屑のような、公に発表するのも躊躇するようなモノを自由に出現させる庭、それが「ヌンディーム・アリーノ--自由の庭」です。ここに公開するモノは、イラストレーター山田博之とは超別世界であり、また、超本質でもあります。「自由の庭」ですから、絵も洗練せず稚拙なまま公開します。シリーズとして統一されたテーマも何もありません。他人の頭の中を覗くつもりで、楽しんでいただければ幸いです。
第十五回 『2007・10・JANUARY』
雪の結晶の幻影。
繋がってゆく白い枝。
壁に埋め込まれた蝶の標本。
規則正しくうねるグラスファイバーの波。
廃屋に下がるビニール傘。
木の犬。
ガラスのトースター。
眼から脳へ、脳から全身へ溶け込んでゆく。
呪縛から解き放たれる瞬間。
湧きいずる泉に包み込まれてゆく。
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