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其の六十九 飲み物
太って愛嬌があり何でも美味しそうに食べるタレントは、
「食いしん坊はこうであって欲しい」という皆の願いを
絵に描いたようで大層な人気だ。

其の六十八 新聞
小学生三年生のときに学校の先生から
「新聞を読んでいると百科事典を読むのと同じぐらい
いろんなことを知ることができるのである」と聞いて以来、
新聞を読み続けている。

其の六十七 Y運転手
駅から自宅までの帰り道は毎度タクシーに乗る。

其の六十六 中村仲蔵
知っている人も多いと思うが飛行機の座席シートの肘掛に
イヤホンが差し込める穴があり、
備え付けのイヤホンを繋げると音楽やら何やら聴けるようになっている。

其の六十五 縁結び
上の娘は学校を卒業すると早々に縁あって結婚して家を出た。

其の六十四 鮎
夫の母の一周忌。

其の六十三 出雲、松江で不思議タクシーに乗った件
先日、仕事でお付き合いのある方々の
研修旅行に参加させていただいた。

其の六十二 動物好き
動物が好きなのだが
特段、動物に可愛い服を被せて嬉しいとかいう趣味はなくて、
いろんな生き物に、ただ無闇に興味がある。

其の六十一 冬の眠り
柿、梨、山葡萄、
丸い団栗、細長い団栗、胡桃など、
木の実をたらふく食べまして、
蜂の巣をいくつか貪れば流石に腹もくちくなりまして、
そろそろ眠くなりましょう。

其の六十 ふざけた話
会議の席であれやこれやと皆で検討していた。

其の五十九 空き家
遠く離れて一人暮らしの義母は猫を四匹飼っていた。

其の五十八 車内アナウンス
これは意味があるのだろうか、と甚だ疑問な事柄がある。

其の五十七 道程
暗唱できる詩が二つある。
一つは高村光太郎の「道程」。

其の五十六 九州人
テレビを見ていたら
九州出身のタモリが
「九州の人は必ず『我家の祖先は平家の落武者だ』と言う」
と言っていたので、思わず笑ってしまった。

其の五十五 落語家
そんなことが許されるのかは
置いておいて、
お婆さんになったらやりたいことの一つに
落語家に弟子入りしたい。

其の五十四 海王星
「かいおうせい」と読むのだが。
太陽を周る惑星のうちでは、
火星や水星といった比較的近所の星々と異なり、
すこぶる彼方に距離を隔てた星の一つである。

其の五十三 有備無憂
右利きであるから右ばかり使っている
右ばかり力がつくし器用になるのは仕方ない。
しかし右に何かあったらどうするのか。

其の五十二 大人の事情
大人になるとなかなか人には誉められないものである。

其の五十一 赤パン
今の私は「赤パン」と呼ばれても
言い返せぬほど赤パンばかり履いている。

其の五十 赤鬼茶屋
「泣いた赤鬼」という有名な童話がある。

其の四十九 山登り
山なぞ生涯登りはしないだろうと高を括っていたのだが、
何故だか登るようになってしまった。

其の四十八 編集部へ遊びに来てください
と、ページの縁に書いてあった。
私が子供の頃の、少女漫画雑誌のことである。

其の四十七 ねずみ模様のパジャマ
もう何年も、いやもっと昔の十何年も前の話になるけれども
ねずみ模様のパジャマを着ていた。

其の四十六 蝦蟇
朝の7時だというのにもうなにやら暑い。

其の四十五 ヘビの抜け殻
ヘビの抜け殻を拾った。

其の四十四 蟷螂夫妻
犬の散歩をしていたら道路の真ん中に草色の何かが落ちている。

其の四十三 前世(2)
何やら前世が大流行りである。

其の四十二 黒猫(2)
夏が終わる頃になると、冷やりとした風が路地を吹き抜けていく。。

其の四十一 黒猫(1)
小山の上に家がある。
駅まで下っていく途中は見事に何もない山道だが、駅に近づくにつれて数件の商店が並ぶ。

其の四十 無限
世界が無限か否かという命題があるそうで、その解については誰かに任せて置くとして。
無限について考え始めると頭がクラクラしてすこぶる楽しい。

其の三十九 青春
「青春をこじらせている」敬愛するみうらじゅんさんが「童貞をこじらせる」とか
「青春をこじらせる」とか言っていたので、その謂いを真似てみた。

其の三十八 太田道灌
子供の頃、加瀬山という小さな山の麓に住んでいた。

其の三十七 子供
ソファで横になったまま眠ってしまうことがある。私も。家族も。

其の三十六 御小遣い
居間で父と祖母の言い争う声がする。
私は仕方なく居間には入らず、廊下の奥の六畳間に居た。

其の三十五 引越しの日
家の前の空き地には
我が家の工場から運び出した電線やら工作機械やらトランスやらが山と積まれていた。

其の三十四 海の向こうの町
父と妹と私の三人で新しい家を見に行った。
愈々、いけなくなったので家を手放すことになったのだ。

其の三十三 商店街の地図
ただの盛土だったところに大きな新道が作られた。
盛土の下には交差するトンネルが作られた。

其の三十二 散 歩
当時、我が家の裏には畑が広がり、その中の道を通って商店のある通りに抜けた。

其の三十一 卒業文集
出した作文は卒業文集にするという。題目は「私の生き甲斐」だという。

其の三十 落し物
ぐるりと一回りして戻って来たが、やはりその鞄はその儘であった。
深夜の犬の散歩のことである。

其の二十九 赤い毛糸
北側の四畳半は、縁側から建増しした工場へとつながった造りになっていた。

其の二十八 自慢
祖母の数ある自慢の一つは、「昔、近所に上田馬之助が住んでいた」ことだ。

其の二十七 正月
正月三が日は誰も働いてはいけない。

其の二十六 苔玉
家族はいつも止まっていない。
家族は物質じゃなくて現象だから、家族はいつも流れている。

其の二十五 倒れる
またまた深夜の犬の散歩である。

其の二十四 バドミントン/赤ん坊
祖母の姪っ子が新潟から東京に出てきた。

其の二十三 火事
十二月の三十日というのは大晦日ではないが、
大晦日の一日前であることからして、さらにもっと往生際の悪い慌しい日である。

其の二十二 手形 手形やら小切手やら。現在、かつかつの暮らしながらも、
そうした物に縁無く暮らしているということは大層有難い。

其の二十一 手
其の頃の夜と言ったら今とは比べようもなく、早くて堅固で侵し難い夜であった。

其の二十 食事量
仕事机の上に置かれた濃い桃色のセルロイド製小物入れ。
クリップなどを入れて使っているこの楕円の小物入れは、私が幼稚園の時に使っていたお弁当箱だ。

其の十九 理由
自分の前世が犬ではないかと考える理由を思いついたので挙げてみることしにした。

其の十八 咳
煤煙の町で町工場を営んでいた上に祖母は煙草のみだったので、いつも咳き込んでいた。

其の十七 ひろ子
小さな拵えの仏壇には、位牌と古びた写真が並んでいた。
おさげ髪に着物姿の娘さんの写真が入っていた。

其の十六 傷跡
祖母は右手の小指が曲がっていた。

其の十五 妖怪城
駅から20分、しかも上り坂である。夜闇で途中は真っ暗だ。
歩きたくないのでタクシーに乗ってしまう。

其の十四 名古屋
祖母は年の離れた末の妹と、大層に仲が良かった。

其の十三 写真
日本中の古びたアルバムの中、いったいどれぐらいあるのかわらかないが、
おそらく、くらくらするほどの枚数であるにちがいない。父親が撮影した子供の写真の話である。

其の十二 正座
深夜に犬の散歩に出かける。

其の十一 茄子
再び、火鉢の話である。

其の十 小豆を煮る/漉し餡/おはぎ
漉し餡でも粒餡でも、小豆はごみとりから始まる。

其の九 化かす/地蔵/小刀
狸、狐は人を化かす。川獺、鼬も人を化かす。鼬はね。笑うんだ。

其の八 擂鉢と擂粉木
白和えの豆腐、胡麻よごしの胡麻、とろろ、茹で大豆、つくね、鰯。

其の七 電話ボックス
動物を飼育してはいけないマンションに住んでいる。

其の六 みよ/お茶とお米/朔日
明治33年3月3日生まれだから「みよ」。

其の五 弁慶草
草や花の名前に文句をつけることほど馬鹿馬鹿しいことはない。しかしこれはいけない。

其の四 火鉢<2>
毎朝、炭を熾した火鉢の五徳には大きな鉄瓶が乗っていて、終日、湯が沸いていた。

其の三 火鉢<1>
祖母は、朝起きると一番に「炭」を熾していた。

其の二 係累
私は東京生まれだが、父方の祖父母は熊本県玉名郡の梅林という山奥に住んでいた。

其の一 前世
「前世」というのが流行っているようだ。

其の七十二
十分にご注意ください

其の七十一
一本木

其の七十
ダイヤと法灯

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