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〜その15〜 各星座の司るもの<10>水瓶座

12星座も残すところ、あとふたつ。今回は水瓶座が登場です。
さてさて。
「12星座・意固地選手権」というのがあったとして、
誰がエントリーするのでしょうか。
やっぱり「状況の保全」を重んじる、
不動宮(牡牛座、獅子座、蠍座、水瓶座)が均等に強いのでしょうか。
それとも「俺様」牡羊座、
「独裁者」山羊座がここでも場を仕切るのでしょうか…。

いやいやいや。
なんといっても、ダントツトップは水瓶座です。

「そうなの?」
って、割と占星術をご存知の人は思うかもしれません。
確かに水瓶座は、社交的と呼ばれる「風の星座」に入るし、
印象もどっちかというと気さくな感じの人が多いのですが…。

いやいやいや。
そこが彼の、彼女の、とても興味深いところです。
今回はそれをお話したいと思います。

水瓶座の人生にとって、一番大切なこと。「命題」は、
Something special
「特別な“何か”」になること、です。
別に一番になる必要はありません、ですが「人と同じ」であってはダメ。
「自分と人を比べてほしくない(だって自分は特別なんだから)」
これが水瓶座のプライドです。

自分を「特別」だと思い続けられる、一番いい方法は何だと思いますか?
「ひとりでいること」
です。
良くも悪くもこの方法論はとても有効なので、
多くの場合、
水瓶座はその気さくな人間性とは裏腹に、単体でいることを好みます。
「水瓶座が大人数でずっとつるんでるなんて、見たことない!」です。

また一応、これもお伝えしておきますが、
他の星座に比べて、
「水瓶座が実際に、特別な才能を、特に持っている」ということとは
また違います。
「特別な存在でなければならない」という、魂の訴えを、
「特別」に強く感じているだけです。
これは
「いつも一番でありたい!」
「みんなに愛されたい!」
「いつも自由でいたい!」
みたいな、他の星座の中にある魂の訴えと等しいものであり、
それを達成するために、彼らは「ひとりでいることを選択してでも、
自分を守ろうとする」のです。
その気持ちは、なんとなくわかるでしょう?

そのメッセージがどんなものであるにしろ、
人は「魂の訴え」を無視して生きることはできません。
強い水瓶座は、その内側のプライドを存分に発揮して
(おそらく本人は「そうしないと生きていけない」というでしょうけど)、
いわゆる水瓶座のステレオパターン“アーティストタイプ”ってやつになります
(他の星座の人たちは、あこがれと嫉妬の感情をこめて、
水瓶座を特殊な奇人変人タイプ、と呼ぶのが好きですね)。
また、そこまで強くなりきれない水瓶座は、鬱屈して世界をうらむか、
自分だけの世界に埋没してしまうことも多いのです。際めて残念です。

もともと水瓶座は、
たとえるならずっと家庭教師から教育を受け、
学校に通ったことのない子供のように、
わりとひとりで、
英才教育的に能力をはぐくむことに向く人が多いみたいです。
牡牛座が意固地ならそれは「狭量」※のせいですが、
水瓶座のそれは、命を支えるプライドなので、
周囲としても
「俺たちの輪に入って来い」とは、あんまりいえない感じがあります。
そのほうが、幸せなのかな…?とみんなも思っちゃったりして。


もともと10+1、11番目の星座・水瓶座は
10まででひととおりの世界が出来上がった上に生まれた存在。
いわばトランプのジョーカー的星座です。

そういう、突飛であることを宿命付けられた人も含めて、
全員を“平均化”しようとするのは酷なんじゃないか、と思うときがあります。
「人と違うことをやる」
っていうのは、
ことのほか、大変だから。しんどい人生です。
旅行のコースにしても、服一枚選ぶにしても、人生のパートナー探しだって。
「型にはまった人生って、どんだけ楽だろう!」
みんなは、ジョーカーと特別扱いし、あこがれ、
ちょっとずるいとさえ思うかもしれないですが、
「ジョーカーに生まれる人生」っていうのも、
本当…結構…相当…なものじゃないでしょうか。

水瓶座の守護星は天王星。先端技術、宇宙・航空、革新的出来事を司る星。
そして、彼らの位置する、12星座第11番目の室は、
別名「希望の室」。
10個の星座をぬけて、すべての現世的な困難のあとに開くこの扉に
私は「未来」を感じます。

「未来」はいつでも突飛なもので
現実の私たちの予想を上回り続ける存在でもあります。
水瓶座の個性は、常にそういうものであってほしいし、
未来を型にはめたくない、と感じるのは、おそらく全員の願いでしょう。
だからこそ、
自分たちの中にはこんな個性の人間もいる。
それも、まあいいか。
そういう風に思えるようで、ありたいと感じます。
それは人を「認める」ことであり、
すべての人の中に存在する「水瓶座のエネルギー」を
いつくしむことにも、つながると思います。

そして、水瓶座の人たち。
あなたが「未来」なら、
未来は「過去」の続きとしてのそこにあるのだということ。
「未来」を生むのは、昨日であり今日であるのだということ。
あなたが特別であるように
他の全員も、特別な存在であるのだということ。
あなたがジョーカーであるのと等しく、
ハートの2も、クローバーの7も、
すべてのカードは、一枚しかない、「特別なカードである」こと。
そして、世界はあなたを除外して、
「世界とあなた」なのではなく、
「どんなあなたであっても、あなたを含めて、世界は一組」
なのだということを忘れないでください。
「特別であるかどうか」は
本当に大事な命題ですが、
あしたあさってに片付くような話でもありません。
ひとりでいても、この世には何の価値もありません。
あなたの「特別さ」は、群集の中にいても埋もれることのない
ぴっかりと光り輝くものです。
それを信じて。信じることが、希望の扉を開きます。
その向こうには、あなたを迎えてくれる仲間が必ずいます。

最後に。
不思議なことに、
第11番目の室の、もうひとつの別名は「友人の室」。
すべての境界を越えた、魂の友、と指すそうです…。
彼らに託されたメッセージによって、すべての星座が友人になる。
そんな希望を神様がかけて、水瓶座を作られたとしたら、
なかなか、粋な計らいですな。
You are all special one.

※ 牡牛座は単に不器用な、引っ込み思案さんなので、実際はかまってもらいたがっています。
また、外に出たほうが才能が開花するので、強引に連れ出しましょう。他星座のみなさん。

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