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〜その14〜 各星座の司るもの<9>山羊座

とうとう山羊座にまで、お話が回ってきました。
物語も大詰め、ホロスコープも、天頂・第10室にまで進み、
クライマックスの気分(?)です。
さて、山羊座。守護星は土星です。
山羊座…。
彼らは著しく「成長を遂げる星座」として、私の中に君臨しています。
星座の中には、かなり「最終形に近い形で、最初から生まれてくる」例も
あるように思うのですが(そういう人は大概早熟です)、
山羊座はその反対。
多くの場合、
見たかんじにも弱く、
精神的にも自信がなく、
完全に「人生のスロースターター」です。

でもこれは「相対的に見て、山羊座がほかの星座に劣っている」からではなく
● 将来的に大きく育つ分、未熟期間も長く必要
 (最終形態が大きいため、そこにたどり着くのに時間がかかる)
● 本当の実力のわりに、“自己評価が大変低い”ため
 のような背景が、そこにあるからです。

実際、子供のころの山羊座は目立たないことが多いようです。
それは、まあ推測でもありますが
「(土星の影響で)老成した魂を生まれながらに持ってはいるが、
あくまで体や心は子供なので、上手にエネルギーを外に表出できない。
自己表現できない」からじゃないかな、と感じます。
言いたいことはたくさんあるが、
それを上手に伝える言葉やコミュニケーション手段を持たない。
山羊座には、多かれ少なかれそういう時期があると思います。

ですが、守護星・土星の持つ力
「経験を積み重ね、自己を成長させる能力」は年を追うごとに、
いろいろなことを潜り抜けるたびに発揮され、猛追をかけてきます。
まあ、イメージとしては、
山羊座は「底面積の広いタライ」みたいな存在で、
たとえば一定の水位まであがったら、この能力が手に入る、
みたいな仕組みだとすると
山羊座はほかの星座に比べ、能力獲得に時間がかかることになりますよね。
ですが、実際、同じ1センチ水位をあげるまでにためてきた経験値は、
まわりのみんなの比じゃないので、
「気がついたら圧倒的な高みへ」
登っていたり、するわけですね。

なので、子供のころは目立たなかったけど、
大人になったらいきなりえらくなっている!みたいなことは、
山羊座に最も多い現象じゃないかと思います。
特に、山羊座の定位置はホロスコープの天辺・天頂、
まさに「社会的位置づけ、天職」を司る場所。
そのため、もともと「自立的に考え、動き、その結果を現世利益的なこと
(お金、地位、名声)で得る」なんてことは、大得意なので、
「やったらやっただけの成果は必ず手にしている」
そういう星座でもあります。
だから「社会的にまったく成功していない」山羊座。
これもレアな存在なのではないでしょうか。

また、先に「山羊座は自己評価が低い」といいましたが、
これをもう少し翻訳すると
=「(根拠のない自信なんか)もてるはずがない」ということで、
だから経験値の低い子供のころは「自信がなくて当たり前」なんだけど
=「(つまり)自信を持てるような根拠は、
自分で積み重ねていけばいいのだ。よって
“おれはすごいのだ!”(自信満々)
と思うようにも(今後)なれる可能性あり。っていうか、ならなきゃ!」
ってことなんですね。

そこも、たとえばほかの「自己評価の低い星座」とは一線を画するところです。
「私かわいくないから、かわいくならなきゃ!」って思えるのは
相当の知性ですよ。
現実の状況を受け入れた上で「じゃあどうしよう」って行動に移せること。
その「困難にへこたれない、むしろ闘志を燃やす鋼のごとき精神」が
山羊座の最大の武器。そして魅力です。
こういう人が仕事ができるの、わかりますよね〜。

さて、ではそういう山羊座の弱点はなんなんでしょう。
今までざっと読み進んでくると、なんとなく判るような気がしますが
ずばり簡単にいうと、これです。
●「努力」によってすべてを解決できると考えてしまう
● 自分以外の存在と向き合うのが苦手

この世のあらゆることは、
土星のエネルギー(=つまり根気だ)を持ってすれば
「大体何とかなるんじゃないか」
正直そういう部分はあります。
半永久的に自分を律することのできる山羊座の底力。偉大です。

が、その理屈だけではどうにもならない、唯一にして最大のことが存在します。

それが「自分以外の他人」です。
自分に厳しく接することで道を切り開くタイプの山羊座には
根拠もないのに「俺が最強だ」と思い込んでいる牡羊座とか、
物事の解決を急ぐときに、「まずみんなで話すべき」と言い出す蟹座とか、
おいしいところばかり持っていくような気がする天秤座とか、
何を聞いても漠然としたことしか答えない魚座とか、
はっきりいって「みんな宇宙人みたい」な存在に思えるでしょう。
その存在の意味に、どうしても釈然とせず、フラストレーションをため、
多くの山羊座は人の輪から飛び出してしまおうとするようです。
「正しくないのに、なんであいつらは存在するんだ!? していていいんだ?」
みんなでやっていく難しさより、
自分ひとりで全部背負ったほうが楽だと思ってしまうんですね。

確かに公平に考えてみても
「山羊座の言っていることは大体正しい(一般的にはね)」
ことが多いような気がします。

とはいえ、
世の中は正しいことだけが必要とされている、ってわけでもないみたいです。
だから、こんなにいろんな星座の人も存在しているのでしょう。

それに生きるっていうことは
「最短距離で最大得点を挙げるためのゲーム」ってわけでもありません。
山羊座は克己心の旺盛な星座ですが、
自分の努力で自己評価を変えていく力さえもっていますが、これは裏を返せば
「何かを達成できる自分でなければ、存在している意味がない。
無力な自分は愛されない」と考える傾向にあるともいえます。
だからこそ、切実な思いで、
努力を積み重ねていくこともできるのだと思います。

が。

何度となくここに書いていると思いますが
できる人がいて、できない人がいる。
やさしい人がいて、厳しい人がいる。
そのバランスによって、世界は回っています。
世界は球、ホロスコープも円です。
あなたがこれだけこっちに力をかけても、
それでも世界がひっくり返ることなく回っているということは、
まったく反対側に、
まったく反対の種類のエネルギーをかけてくれる人がいるってことで
少なくとも、その人とあなたはこの世で対の存在なのですよ。
決して交わることのない二人だとしても。

それに、そうだこれを忘れちゃいけなかった。
山羊座さん。あなたは本当にできる人ですが
みんなはあなたを
「100点取れるから」
「年収2000万円だから」
愛しているわけではありません。

みんながあなたを好きなのは
あなたが自分を律しようと身構える
その背中がかっこいいからです。
目先の利益や楽さにとらわれない潔さが
朝日のように、まぶしいからです。

だからもっと。
私たちと話しましょう。
と、11の星座は言っています。

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