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第106稿
紀南春便り

 3月に入りました。暖かな日もあり、寒い日もあります。3月1日は旧暦で1月23日、旧暦2月1日は3月9日。ほぼ1ヵ月ずれていることになります。昔の表現では「三寒」12月1月2月を言います、一年で一番寒さ応える時期を表しました。

 私には地球温暖化の事は判りません。毎年「モンシロチョウ」を見かけた日を記録しています。今年は2月19日、去年よりは1日遅かったです。既にアシナガバチやミツバチは飛び交っていますが「力なく」唯本能に任せ、といった具合です。

 春の暖かさを本当に迎える前にせっせと毎日、境内や参道など草引きを欠かせません。サボると一気に伸び、花を咲かせ、タネを放出、自然の摂理に唯々微々たる抵抗をするしか有りません。草引きの始まりを告げるのは「白木蓮」の蕾が開く前です。満開になったときは草引きに一段取りしてい無いと、次の冬が訪れるまで草引きは追いかけても追いかけてもその成長に引き離されるだけになります。其のタイミングを計る白木蓮は今満開です。



 よく言われます「除草剤」を使えばと。石垣や墓地には使用しますが、草引きは私にとって楽しい遊びの一つです。何も考えずに、下を向いて手を動かしていれば良いのですから。除草剤を極力使用しないのは、線香くさく大袈裟に言うならば「行」と「業」の違いです。

 その後、木蓮(花の色は紫・此方が本当の木蓮)が咲き始めると、何もかもが春になります。其の木蓮が散ると、寺の下に休耕田が有り「芹」を摘み晩ご飯の一品になります。その頃に野山に育つ蕨・薇・茸類は私の胃袋に収まる手はずになっています。因みに、蕗の薹は今現在



 12月の終わりには、味噌汁の具になっていました。先日は、タラの芽の天ぷらも季節の味と言う事で腹の中へ。
 このまま書き続けると、道ばたに落ちている食べ物の話になりつつあるのでここらで終わり。
 そうそう、キクラゲ取りに行かねば。馬糞茸の天ぷらもそろそろ。そんな紀南の春です。
ダイモン 合掌

―第118稿―
「張暑飽閉」の「春夏秋冬」

―第117稿―
春のお便り

―第116稿―
「正月」と「障月」

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