茶柱横町 茶柱横町入口へ
 
 
プロフィールを見る
前を見る 次を見る

第86稿 シングルライフ

 三十年ぶりに気儘な一人暮らしが始まった。日中も夜間も色々とする事があるので、暇をもてあますことは無い。と言っても、気儘な生活には違いない。傍から見れば「ボンサン一人で何をしてるヤラ」とみられているであろう。
 で、最近の様子
<1>現在本堂の新築工事中。構造体は腐り、傷み、虫食いで廃棄となった。破風板は残していたので採れる寸法でお盆を制作。釘穴、ほぞ穴、節もかまわず作っている。今のところ、大きなモノで1尺3寸5分小さなモノで1尺合計27枚。蜜蝋で仕上げている。後8寸から9寸を10枚ほど作る予定。以下5寸までの材料はどうすべきか思案中。出来上りは、ご覧の通り。





<2>JEEPの整備と修理。半年以上前に部品は届いていたが、余りにも個人の事にてやっとこさしている。総てのコの字シャックルとオイル計交換。
<3>使用しないであろう衣服の処分。
<4>ここ二年ほどの経理と書類の再整理。
<5>同居する犬2匹の世話。
<6>公用車(軽トラ)板バネ補強。
<7>買い込みため込んだ書籍を一通り目を通す。・・・等々

 お寺の仕事と言えば、日常にすること以外は此処のところ何も無い。法事、葬儀、お参り、会合等々何も無い。つまり、現在収入ナシ。外に出かけないので、買い物など一切しない。買い物しないので、諸費税8%の実感が無い。お金の出費は無いように思えるが電気ガス水道などは、確実に使うのでマイナスの生活となる。お寺といえど、事業所と同じで見えない経費は結構掛かってくる。経理を精算すると毎年驚く以上によく払えるモノだと感心する。

 1月2月とそれなりに収入が有った。が、何も残っていない。次男は、大学休学して道場に行った。それはそれで良いので有るが、色々と買いそろえるモノに消え。娘は看護師になり、就職独り立ち。下宿の用品など買い込み、夏までの経費と考えていたが貯める事もなく消費していった。地元以外に就職してくれたおかげで、弁当作りや、小言を聞くことも無くなり、小遣いもせびられることも無くなり「ホッ」としているのが実情で有る。

 このような、愚かに日々を流離(さすら)う生活を恥も外聞も無く申上げているので「申(しん)愚(ぐ)流(る)生活(ライフ)」。
合掌 大門

―第118稿―
「張暑飽閉」の「春夏秋冬」

―第117稿―
春のお便り

―第116稿―
「正月」と「障月」

バックナンバーINDEX
前を見る 次を見る
| 著作権について | このページのトップへ | 茶柱横町入口へ |