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第32稿 最近の楽しみ-2

 ついに粉砕器を購入した。
 木・竹など専門であるが。色々と思案のあげく五年掛かった。

 間伐や剪定などに結構な量が生まれてくる。間伐の木は総て薪となる。枝の部分は総てが燃料とは為らず積み上げては自然に任せてカブトムシの住処となる。
 ここ何年かはカブトムシの幼虫を多く観ることは無い。それでも、家庭菜園用の土には困らない。問題は、熟成するまでのするまでの時間である。田舎の寺であり、そう言った場所には困ることは無い。
 竹は何とも処理に困る。カサが大きすぎる、まして腐りにくく積んだままの姿で何時までも残っている。最近は農家・漁師さんも竹を使わない。益々積み上がっていく。
 何年か前に大量に持って帰ってくれた農家の人が居たが、最近は「要らん」の一言で終わってしまう。孫の手を作ると言った人にも持って帰ってもらったが、それきりである。昔なら、生活に欠かせぬ材料で有ったが時代の流れ不要に為っている。
 寺の竹は孟宗ではなく真竹なので必要な人には宝であるはず。土壁の家も無くなり、益々邪魔者扱いに為っている。

 さておき、先日より四十年ほどの檜ばかり二十本ほど切った。枝は総て粉砕器が飲み込んでいった。エンジンで動くのでうるさい。本当にうるさい。近隣に住居が無く騒音問題もなく助かる。見事に、粉砕されていく。暮れの大掃除で竹藪にも手を入れて頂いた。
 さて、三百本以上切ったであろうか、半日もかからず、姿を変えてしまった。
 山になった竹や檜のチップは次の日には発酵を始めている。微生物は何処からやって来るのか、手を突っ込むと随分と暖かい。
 この時期、ひっくり返すと湯気が生まれる。檜と竹で、暮れまでに9立方メートル程のチップが生み出された。畑の土に為るまで果たして何年かかるのか今の所不明。

 そんな事をしている時、茶柱の主催者より電話があった。「原稿、原稿」二回言ったかどうか記憶はない、斯くしてクリスマスイブはモニターを見ている。
 どうも、事務仕事は苦手と言うより嫌いである。サラリーマン時代は、事務処理や書類整理は嫌いではなかった。楽しく仕事をしていた記憶がある。何時からであろうか、めんどくさくて困っている。会計も唸りながら段ボール箱の中に積み重なった税金、租税、領収証、請求書、納品書等々1日かけ整理記帳した。今は、会計事務所と社会保険事務所(そうです私は、サラリーマンです。従業員は私だけの零細企業です)へ出す書類を整理している。

 毎日とは言わん、せめて3日に一度整理すれば唸る事は無いのに。と、悔やみもせず反省もせず、佛暦2552年を迎えているで有ろう。新たな粉砕器の食料を求めて・・・

 これから、年賀状の原稿に取りかかります。元日には届かないでせう。
 事務仕事  モウーーーーイヤー

 皆様に平穏無事な新しき年を迎えられんことを祈念しつつ

 佛暦2551年 歳晩
 大門 合掌

―第118稿―
「張暑飽閉」の「春夏秋冬」

―第117稿―
春のお便り

―第116稿―
「正月」と「障月」

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