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ハマナス

以前住んでいた大和高田の北方に馬見丘陵公園という所があって亡き主人が車で何度も連れていってくれました。広大な敷地に四季折々の花が咲くのですが、私のこれまで見たことが無かったものがこれで、多分バラ科の木でしょう、花は鮮やかなピンクで南方系を感じさせる木です。

すでに何度も手術して、いわば満身創痍の身でありながら最後の思い出を作るように私のわがままをかなえて、あちこち連れていってくれました。だから、娘などは鬼のような私が彼の命を縮めたと云うのですが……又時にはそれが命を伸ばしたのかもしれないと云うのですが、さて、どっちだったのでしょうね。いずれにしろ、そんな風に残り少ない命を振りしぼってつくしてくれる価値は私には無かったと思うのですが今は慚愧の念でいっぱいです。

あざみ

昔、ラジオ歌謡でこの花の歌があり、女学生のころの私もよく口ずさんだものです。

この辺りに庭中いろんな花を咲かせている茶店があって時折ゆくのですが、そこの奥さんが花好きでそれをほめていたら、あざみ、ほたるぶくろ、バラとこちらが恐縮するほど沢山くださったので、家のあちこちに飾りました。

花は今の季節もあって命短いものですが、だからこそ又いとしいんですね。若い方々は今風の洋風のハイカラな歌がお好きでしょうが、私が女学生のころうっとりと口ずさんだ「桜貝の歌」などとともに、どこかで耳にされたら私のことも思い出して下さい。

花も葉もさわれば痛げなこのあざみ
 離れて見よと云い居るような

ほたるぶくろ

面伏せて咲くこの花に夜を寝る
 螢はありや 小人もありや

紫も白もありますが 山地で今頃咲く花です。この花もいろんな散策の思い出の中に咲いています。

うつ向いて咲くこの花の中をのぞいてみたら、ほたるが眠っているのじゃないか。それとも小さな小さな小人が身をひそめているのじゃないかと思わせるんです。

ほこらしげに太陽に向かって咲く大きなヒマワリもいいけれども、うつ向いて咲くこの花は、日本的でつつましげで、私は好きです。

日々の歌<9>
―七首―

日々の歌<8>
―五首―

日々の歌<7>
―七首―

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